c:昭和53年8月12日~8月26日 ドラマ 横溝正史シリーズ 「女王蜂」 全3回 (金田一:古谷一行). 前作『夜歩く』の一人語りと同様に、冒頭の過去談を除いては、主人公・寺田辰弥の一人語りの形式をとる。物語は全て彼の口から語られ、彼の体験の順に並ぶ。そのため、金田一による捜査や推理、それに説明は時系列上は遅れて出るところが多い。鍾乳洞内の探検はどの作品でも原作より大幅に簡略化されており、特に1996年版映画では屍蝋安置位置付近より奥へは進まない。2019年版テレビドラマでは典子が洞内を既に熟知している設定にすることで改めての探検を不要としている。村人たちが大挙して洞内へ入り込んだのは2004年版と2019年版のテレビドラマのみである。落盤が起こる設定は1977年版映画と2004年版テレビドラマで採用されているが、1977年版映画では落盤時に天井に脱出路が形成されていて簡単に脱出しており、財宝発見には結びついていない。辰弥が財宝を発見するのは1978年版・2004年版・2019年版のテレビドラマのみである(ただし2019年版では確実なのは大判3枚のみ)。2人は3日後に救出され、快復した辰弥が麻呂尾寺の長英を訪ねたところ、英泉が辰弥の実の父・亀井であることを知らされる。英泉が洪禅の死の際、辰弥を糾弾したのは、辰弥が要蔵の子でないことを知りながら田治見家を横領しようと企み、自身の出生を知る父が邪魔で殺そうとしたのだという思い込みによるものだった。その後、春代の三十五日の夜、今回の事件の総括を関係者一同で行う。久野は商売敵の新居医師を八つ墓明神の伝説を利用して殺したいと願望して頭の中だけで立てたプランを手帖に書き、それを美也子に利用されたのであった。美也子は小指の傷口から入った悪いばい菌により体中が紫色に腫れあがって、苦痛にのた打ち回りながら息を引き取ったという。最後に辰弥は、発見した大判を披露するとともに、典子と結婚したことを報告し、皆の歓声と拍手に包まれる。『八つ墓村』最初の映画化作品。地方の旧家を舞台にした正統派のミステリー。片岡演じる金田一はスーツ上下にソフト帽というダンディなスタイルで登場。最も長尺の映像化であり、前半の展開は原作に比較的忠実だが、後半は大きく異なっており、犯行動機は単なる怨恨である。ほぼ原作に忠実に舞台化された作品。原作通りにラストで典子が辰弥の子を宿し、希望を感じさせる締めくくりとなっている。美也子が夫を毒殺したとの疑惑を西屋の当主が抱いている設定を残している映像化作品は2019年版テレビドラマのみである。また、美也子の死因を春代に噛まれた怪我を隠して治療しなかったことによる感染症とする設定を残しているのは1991年版と2004年版のテレビドラマのみである。2019年版テレビドラマでは怪我による感染症が死因なのは原作通りだが、鬼火の淵の水で洗ったために急速に悪化したとしている。久野医師の殺人計画書や、その前提となる新居医師の存在も多くの作品で省略されている。新居医師が登場するのは1991年版・2004年版・2019年版のテレビドラマのみである。殺人計画書は1978年版テレビドラマにも出てくるが作成動機が原作とは異なる。殺人計画書を無くして関連する設定を変更することにより、登場する僧侶の人数を減らしている作品も多い。亀井陽一が生きて登場しない1977年版と1996年版の映画および1995年版のテレビドラマでは麻呂尾寺長英も慶勝院梅幸尼も登場せず、辰弥の出生の秘密(または手がかり)を知る人物を各々学校長、郵便局長の息子、神官としている。このうち1977年版と1996年版の映画には蓮光寺洪禅に相当する僧侶が登場するが殺害されない。亀井陽一が寺男として登場する1978年版テレビドラマには長英は登場しないが梅幸尼は洪禅と同宗という設定で登場する。亀井陽一が英泉として登場する作品では長英、梅幸、洪禅とも登場するものが多いが、1971年版テレビドラマでは殺人計画書を無くして梅幸尼を省略し、2019年版テレビドラマでは殺人計画書の内容を微修正して洪禅を省略している。なお、1951年版映画では村の神主が重要な役割を果たすのに連動する形で「濃茶の尼」ではなく「濃茶の巫女」となっており、僧侶が全く登場しない。亀井陽一が原作通りまたは原作に近い状況で登場する作品も少ない。原作通りに英泉として登場するのは1971年版・1991年版・2019年版のテレビドラマのみであり、1978年版テレビドラマでは戦傷を口実に顔を隠して寺男として登場する。1995年版テレビドラマや1996年版映画では辰弥出生までに死亡している設定であり、1977年版映画では事件解決後に存命が判明して結局登場しない設定になっている。なお、1951年版映画では辰弥の出自に関する設定は大きく変更されている。美也子が辰弥と恋仲になるという設定は、必然的に里村慎太郎との結婚という犯行動機を変更することでもあり、1977年版映画では美也子の義父が財産相続できる家族関係に変更して慎太郎への財産相続を不要としており、1978年版と1991年版のテレビドラマでは田治見家への復讐を動機としている。なお、1977年版映画では里村兄妹の存在自体が削除されているが、1978年版テレビドラマでは里村慎太郎が登場するにもかかわらず美也子が田治見家の財産を相続させようとする設定が無く、慎太郎の役割が不明確になっている。1991年版テレビドラマでは、慎太郎による財産相続を単に田治見家への復讐手段としている。金田一は登場せず、磯川警部だけは出番は多くはないものの登場する。殺人事件がいくつかカットされているものの、大筋は後のドラマ化に比べると原作に忠実である。鍾乳洞についてはロケも検討されたが最終的にはセットが作られた。落武者たちの殺害の首謀者である田治見庄左衛門の子孫。東屋と呼ばれる村の分限者(金持ち、資産家)。資産は昭和24年(1949年)当時の金額で1億2000万円以上にも達する。古谷主演による再ドラマ化作品。原作に比較的近いが、物語の簡素化が激しい。片岡鶴太郎主演の金田一シリーズでは、牧瀬里穂を毎回何らかの役で起用するのが恒例で、本作では落武者のリーダー格・菊姫役を与えられている。原作を構成する各要素の各々を短くして、多くの要素を残している。すなわち、人物の登場シーンを最小限にする(たとえば金田一や磯川警部は最初から在村して改めて登場しない)、事物(辰弥の火傷跡など)の映写を最小限にして科白や所作のみとする、過去の説明を集中させる(たとえば32人殺しは屍蝋について春代に問う場面で語られ、金田一が村人から情報収集する場面とも切り替える)、紆余曲折(たとえば嫌疑を受けてから晴れるまで)の経緯を省略するなどの方法や、以下のような設定変更により短縮している。辰弥は慎太郎に亀井の写真を見せて田治見家相続の辞退を申し出る。その後、田治見家を継いだ慎太郎は、迷信深い村人たちの意識を変えるために村に新しい事業を起こすべく、石灰工場を建てるために奔走する。辰弥は、神戸の新居に移り住む前に典子から妊娠したことを告げられ、彼女を強く抱きしめる。なお、金田一ブーム以前の作品のうち、1971年版テレビドラマでは犯行動機や典子の役割に関する設定は原作通りである。1951年版映画では原作から変更された犯人が慎太郎の婚約者でもある春代との結婚によって財産を得ることが犯行目的となっており、美也子には重要な役割が無い。典子は原作のような活躍はしないが、最終的に辰弥と結ばれる。古谷一行主演版以後の1995年版テレビドラマでは田治見家への復讐が犯行動機であり、里村兄妹も登場せず、美也子や辰弥は誰とも恋仲にならない。 ウィキペディアによると「八つ墓村」は 映画が3本、テレビドラマが6作品あるそうです。 古谷一行さんver.も以前見たことありますが、 今作(渥美清さんver.)の方が面白かったかな~
八つ墓村は、ショーケンが主演した作品と連ドラ版の古谷一行の作品を見て、原作を読んだと思う。 長かった・・・。 相関図を手元において原作を読まないと、登場人物も多すぎてこんがらがること間違い … a:昭和27年2月 映画 大映 「毒蛇島綺談 女王蜂」 (金田一:岡譲司). d:平成2年10月2日 ドラマ 「女王蜂」 (金田一:役所広司) 第22作まではフィルム制作(ただし第5作からはビデオ編集が施されており、画質やテロップなど差異がある)。第23作からビデオ制作で第31作と第32作はHD制作。毎日放送版と同じネット、同じ古谷の主演、オリジナルキャラクターであった日和警部の名でハナ肇(毎日放送版第1作の署長役)の助演と、続編的なイメージで始まったシリーズだが、実際は制作局、制作会社、プロデューサーと全て一新された体制となっている。共通する主要スタッフは脚本で岡本克己(毎日放送版1期、TBS版3回)、安倍徹郎(毎日放送版2回、TBS版1回)、監督で斎藤光正(各1回)のみ。主軸となったのは東映京都撮影所出身の関本郁夫監督で、本数が多いだけでなく、劇場映画化されたことのあるメジャー原作9本のうち6本を独占的に手掛けている。前半期には関本も含めロマンポルノ経験者の監督登板も目立った(16本中9本。後半は16本中関本のみの4本。毎日放送版では15作品中ゼロ)。原作の分量に合わせて放送回数を決めるというスタイルで制作されている。第1シリーズは原作に比較的忠実に作られているが、第2シリーズでは登場人物の属性を大きく変えたり原作では移動している物語の舞台を固定したりするなどの大きな改変がみられ、原作には登場しない金田一を登場させている場合(『真珠郎』『仮面劇場』)もある。また、両シリーズとも推理小説としての論理整合に無頓着な傾向があり、例えば以下のような問題がある。 トヨエツの「八つ墓村」は酷い(笑) これはできれば避けてほしいなあ・・・・・ さて、続きましては ドラマでといえばこの人。 古谷一行版の金田一耕助。 いわゆる1977年からの「横溝正史シリーズ」 私記憶なくって ちゃんと見たのずいぶん後でした。 『八つ墓村』(やつはかむら)は、横溝正史の長編推理小説。「金田一耕助シリーズ」の一つ。 1971年、角川文庫の横溝正史本として、最初に刊行される。. b:昭和53年2月 映画 東宝 「女王蜂」 (金田一:石坂浩二). 古谷一行の金田一耕助シリーズ(ふるやいっこうのきんだいちこうすけシリーズ)では、横溝正史の推理小説「金田一耕助シリーズ」を原作とする、古谷一行主演のテレビドラマシリーズについて説明する。 いずれもtbs系で放送された、以下のシリーズがある。