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... なかでも12問目の『いくらかでも電気の使えるひとは…』の質問では、見当違いの答えを出してしまい、自分の思い上がりや世界の見方が歪んでいることを思い知りました … 日本マインドフルネス学会第6回大会 2019年は初めての東京以外での開催です 大会長 菅村玄二(関西大学) 日程 2019年8月24日(土)研修会・年次大会1日目(ポスター,講演,情報交換会) 2019年8月 … 2019/04/05 10:40. fact fulness. 日本マインドフルネス学会第6回大会のお知らせ. トライズ(toraiz)のコンサルタントインタビューを集めたブログです。トライズ(toraiz)にはどんなコンサルタントがいるのかご紹介いたします。トライズ(toraiz)とは1年1.000時間の学習で、「本当に英語で話せる力」を身につけることができる英語習得プログラムです。 2019年4月16日 新着情報. わたしたちは、様々な問題に一つの原因と一つの解答を当てはめてしまう傾向があります。これが「単純化本能」です。先述した二酸化炭素排出量の問題について、中国とインドが排出量を減らせば一件落着と考えてしまうのは、まさに「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込みです。著者は、「誰かを責めれば物事は解決する」と思い込むのは非常に危険なことだと指摘します。なぜなら、誰かを責めることに意識が向くと、そこで学びが止まってしまうからです。加えて、わたしたちには自分の思い込みに合う悪者を犯人に仕立てようとする傾向があり、とんでもない方向に解決策を見出そうとしてしまう可能性もあります。本書は、脚注や付録も含めると397ページもあるので読むのを躊躇してしまうかもしれません。しかしTEDの人気スピーカーである著者による文章は、愉快なトークショーを聞いているかのようにページを読み進めることができます。興味深い写真やグラフも多く掲載されていますので、興味を持たれた方はぜひ手に取ってみてください。例えば、世界は「先進国」か「発展途上国」ではなく、以下のように4つのグループに分かれていると著者はいいます。分類基準は、1日あたりの米ドル換算の所得です。自分自身に限らず、他の人や物事を考えるときも、この宿命本能は働きます。例えばレベル4の生活を送るわたしたちの多くは、アフリカの国々はいつまでたっても後進国だと考えがちです。焦り本能が働くと、正しい分析ができなくなり、隅々まで考え抜く前に過激な手を打ちたくなります。急かされるとそれがストレスとなり、大きく判断を誤るのです。最近話題になった「Black Lives Matter」という抗議デモは、アメリカで白人警官が黒人男性の首を圧迫して死亡させた事件をきっかけに、世界中に広まりました。しかし、どうでしょう、白人警官が川で溺れる黒人の子どもの命を救っても同じようにニュースになるでしょうか。ユニセフによれば、2016年、世界全体でおよそ420万人の0歳児が亡くなったそうです。原因の多くは、簡単に予防できる病気です。幼い子どもを持つ身として、とてもやるせない気持ちになります。420万という数字は、決して少なくありません。正直、それがわたしの印象です。さっそく、わたしたちが世界についてどのような思い込みをしているのかを見ていきましょう。全部で10項目ありますので、気になるものだけでもチェックしてみてください。日本は少子高齢化による人口減少が問題になっていますが、国連は、2100年には世界の人口が今より40億人増えると予測しています。世界人口を表した折れ線グラフ(または棒グラフ)を見ると、ものすごい右肩上がりになっています。ここで気を付けるべきなのが「直線本能」です。本書が執筆されたのは2018年です。リスクの1つ目は、まさに的中してしまいました。過去にも、スペイン風邪などの感染症が世界中に流行したことがあるにもかかわらず、多くの国が危機感を持っていなかったため、万全な対応策が整っていませんでした。ユニセフに寄付すれば、世界中の貧しい子どもたちを救えるような気がするのも単純化本能の仕業です。そのことに気づかず、寄付することで満足して別の支援方法を考えることをやめてしまうと、そこから先に進むことはできません。世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子どもはどのくらいいるでしょう?もちろん人種差別は看過できるものではないですし、極度の貧困生活を送る人たちを無視するわけにはいきません。けれども、物事の一部だけを見てネガティブに捉えてしまうのは残念なことです。ファクトフルネスの視点を身に付けるために大切なのは、謙虚さと好奇心だといいます。そうすれば、自分の知識は限られていることを認め、新しい事実を快く受け入れることができるからです。そして好奇心があれば、いつも新しい情報を発見し続けることができます。一方で、年間33万人もの子どもが、汚染された飲み水による下痢が原因で命を落としています。しかしこの事実はトップニュースになりません。多くの子どもにとって汚染水は危険なのに、わたしたちの恐怖本能が反応することもありません。「どうせこういう運命なんだ」という思い込みで世界を見ていると、時代の流れに取り残されてしまうかもしれません。わたしたちは、右肩上がりに伸び続けるグラフを見ると、線の続きを想像します。このままひたすら伸び続けるに違いないと……。しかし右肩上がりにひたすら伸び続けるグラフは、世の中にどれくらいあるでしょうか。毎年増え続けるわたしの体重にも、限度はあります。世界の人口も同じです。国連は、2100年頃には世界の人口は横ばいになり、安定すると見ています。ここで大切なのは、わたしたちは物事をパターン化する本能を持っていると自覚することです。本当に危険なものは何か、その判断をジャマするのが恐怖本能です。しかし、それは思い込みだと著者はいいます。前年の2015年には440万人の赤ちゃんが命を落としたのです。さらにその前の年は450万人です。2年間で命を落とす0歳児は30万人減りました。奇跡が起きたわけでも、偶然でもありません。世界の国々は、より良くなっているのです。本書では、心配すべき5つのグローバルリスクが挙げられています。何か悪い事が起きたとき、単純明快な理由を見つけたくなるのが、犯人捜し本能です。コロナウイルスが世界各国に拡散したことを、中国とアメリカがお互いに相手のせいにしようとしているのも、まさに犯人捜し本能が影響していると言えます。日本は100%に近い接種率だろうけれど、先進国でも公的な保険制度が整っていないアメリカや、僻地に暮らす南米や東南アジア、中東の1歳児はどうだろうか。アフリカは……?飛行機事故も、恐怖本能による思い込みをしやすいニュースの一つです。飛行機事故は大きく報道されます。しかし、世界中の空港に無事に着陸した99.9999%の旅客機が報道されることはありません。テレビショッピングなどで「特別価格は今だけ!すぐにお電話を」というセールストークをよく耳にします。これは今やらないと手遅れになると思い込ませることが、焦り本能を引き出すコツだからです。最近よく話題になる各国の二酸化炭素の排出量ですが、この問題も過大視本能が働きがちです。中国やインドといった、新興国による二酸化炭素排出量の増加がニュースになることがあります。あたかも中国やインドが、地球温暖化を加速させているようにメディアが伝えているのを見聞きしたことはないでしょうか。確かに、2019年時点でインドは世界第3位の二酸化炭素排出国です。しかし、インドには13億人以上の人が暮らしています。1人当たりの二酸化炭素排出量を比較すれば、責められるべきはレベル4の生活をしているわたしたちであることがわかります。一方で、遠い未来のリスクとなると、誰も焦らず、すぐに手を打たなければとは感じません。いつ起こるか不確かな関東大震災への備えや、老後のための貯金が人任せだったり、いい加減だったりするのは、焦り本能が刺激されないからです。目の前の数字に悲観していると、世界中にいる多くの人々の生活が少しずつ豊かになっているという事実に気づくことができません。ページをめくると、突然クイズが始まります。世界で起きていることについての簡単な問題が、全部で13問。ニュースを見ていると、自然災害や殺人事件など、世の中では悪いことばかり起きているという気がしませんか? それもそのはず。悪い出来事の方がニュースになるからです。ネガティブ本能がこんなにも敏感に働く理由の1つは、わたしたちの生活が豊かになっているからです。暮らしが良くなるにつれ、より高度な教育を受けるようになり、心に余裕も生まれます。すると、世の中の悪事や災いに関心が向き、監視の目が厳しくなるのです。身の危険を感じると「恐怖本能」が反応します。人間が進化する過程で、これはとても重要なことでした。ただ、所得レベル4の生活をする現代人が、日常の中で身の危険を感じることはほとんどありません。それなのに、わたしたちは未だに恐怖本能からリスクを過大評価し、事実を見落とすというミスをしがちです。ここで注意したいのが、焦り本能に従って行動していると、本当のリスクを見落とす危険性があることです。正確なGPSが道案内に役立つように、正しく世界を見ることができるようになると、迷子になることなく人生を歩めるようになります。また事実に基づいて世界が見えるようになると、心が穏やかになります。不思議なことに、読了後、本当に気分が清々しくなりました。大昔、我々の先祖は、ネガティブ本能のおかげで飢えや敵から身を守ることができました。しかし現代人のわたしたちは、ネガティブ本能が働き過ぎると世の中の良い出来事に目が向かなくなります。FACTは「事実」、FULLNESSは「充満、十分」という意味です。ファクトフルネスとは、著者が指摘する10の思い込みに気づき、十分な事実に基づいて世界を見ることです。ファクトフルネスを実践しながら、今日のニュースをチェックしてみてください。昨日までと世界の見え方が変わるはずです。右肩上がりのグラフだけでなく、世の中には様々な形のグラフがあります。S字カーブのものもあれば、すべり台のような形もあるし、デコボコのグラフだってあります。何かの現象を正しく見極めるには、直線本能による思い込みを振り払う必要があるのです。思い込みに気づかずにいると、問題を見誤り、解決策を見落としてしまいます。目の前の数字、専門家の言い分、自分の考え方、あらゆるソースをじっくりと検証しみてることが大切です。そしてもう1つ、世界をより良くするために、わたしたちに何ができるのか、何をするべきなのかが見えてきます。わたしたちは、物事のポジティブな面より、ネガティブな面に注目しがちです。それは「ネガティブ本能」が働くからです。人間は、物事をパターンに当てはめて考える生き物です。無意識のうちに、それをやっています。なぜなら、生きていく上でパターン化することは欠かせないからです。クイズの正解はCです。著者が世界14ヵ国、1万2,000人にこのクイズを実施したところ、正解率21%のスウェーデンを除き、すべての国で正解率は2割に届かなかったそうです。日本人で正解したのは、なんとわずか6%です。「悪い」と「良くなっている」は両立するのです。数十年前まで、アメリカの路線バスには白人用とそれ以外の人の席がありました。アメリカに住む高齢者の方は今でもその事を覚えています。現在、そんな路線バスは1台も走っていません。同じように、薪でお湯を沸かす生活をしている途上国の人たちは、わたしたちが使うような生活用品は求めていないだろうなどと上から目線でパターン化して物事を考えていると、大きなビジネスチャンスを逃すと著者は指摘します。日本を訪れたアメリカ人観光客が、納豆をおいしいと言って食べているのを見て、「アメリカ人は納豆が好きなんだ」と考えることは危険なことです。帰国子女であるわたしの経験上ですが、納豆が好きなアメリカ人はあまり多くありません。物事が上手くいかないとき、「どうせ自分なんて」「こういう運命なんだ」と考えたことがある人は多いと思います。それは、わたしたちには宿命によって物事は決まると思い込む本能があるからです。本書は、医師であり、グローバルヘルスの教授でもり、TEDトークの人気スピーカーとしても有名なハンス・ロスリングと、彼の息子であるオーラ・ロスリング、そしてオーラの妻のアンナ・ロスリング・ロンランドによる共著です。