概要. セイバーメトリクスとは、野球ライターで野球史研究家・野球統計の専門家でもあるビル・ジェームズ(George William “Bill” James, 1949年 - )によって1970年代に提唱されたもので、アメリカ野球学会の略称SABR (Society for American Baseball Research) と測定基準 (metrics) を組み合わせた造語 …
また、分析だけでなくそこから得られた結果をどう活用するのかというその見方や考え方を意識して、これからも勉強していきたいと思います。今までであれば、目先の華やかな結果に囚われていたわけですが、厳密に調査すれば、それが必ずしもチームの勝利や優勝に結びついていたわけではなかったのです。実際に分析するのと実践するのとでは、その大変さは違います。ビリー・ビーンのすごかった所は、古い価値観を持っていたチームや球界からの抵抗や障害に負けずに実践を続けて結果を出したことです。これはセイバーメトリクスだけではなく、いろんな確率と統計に当てはまると思いますが、「大数の法則」が関係していると思います。そのような中で、「新しい指標」によって新たなことを実践していくというその姿勢を自分も見習っていきたいです。なぜなら、極端に言えば、同じ「20打点」でも、出塁能力の低いチームの打者だとソロホームランを20本打たなければならないが、出塁能力の高いチームの打者だと満塁ホームランを5本打てば達成できる、とうことになるからだ。」世の中には「物事を見る指標」を変えることによって、こういった見方もあるんだな、と勉強になり、ある日偶然に、上記で引用した本も見つけることができました。そのため機会があれば書いてみたいと思っていました。その大変さと効果については以下の過去記事を参照していただければと思いますそういった環境の中で「セイバーメトリクス」という新しい指標を導入して勝てるようになっていったのが冒頭部分で引用した「アスレチックス」というチームでした。「出塁率」がこの指標の中心的な指標です。今までであれば、以下の3つが指標がいかに高いかで評価されていました。また、セイバーメトリクスという指標や実践例を実際に見ることによって、確率や統計学という分野に興味を持つこともできました。今回の記事で伝えたいことは「既存の価値観やルールが本当に正しいのか?」ということです。しかし、「本当に試合に勝つために必要な指標」という視点から見ると、今までの指標は重要度が下がるわけです。そのことについて「ビリー・ビーン 弱者が強者に勝つ思考法」から以下の文を引用してみます。上記の大数の法則のように数をこなせばこなすど、ある一定の数に収束していく、つまり出塁率が高くなる采配をするほど、長期的、全体的に見て、勝てる確率が高くなっていくわけです。しかし「140試合」という多くの数をこなすことによって、その中で見られる確率による結果は安定してくる、ということです。セイバーメトリクスという言葉を知るようになったのは今年のプロ野球の結果を見ていたときでした。本来勝つために必要な指標、それは引用した文章にあるように次のような指標です。プロ野球に関するあるサイトを見ていたときに「セイバーメトリクス」という言葉を知って、なんだかかっこよさそうな言葉だなぁと思った記憶があります。自分は今まで、野球というスポーツにおいて統計学とか確率という指標を通して見る、という発想がなかったので、そのやり方や効果を知るようになってから興味を持つようになりました。上記の引用文は今回の記事で取り上げる本の一文です。その中の「セイバーメトリクス」という指標について書いていきます。意味は、「野球でデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考えて分析する手法」と言われています。新しいルールや価値観というものはえてして、受け入れにくいものです。「もし失敗してしまったらどうしよう」とか、「もし結果が出なかったらどうしよう」という恐怖に支配されてしまい、途中で投げ出してしまうこともあるでしょう。「たとえば打点は、打者個人の能力に加えて、チームの出塁能力が高いかどうかを考慮しなければならない。以上の指標を評価の対象とすることによって、今まで評価されていなかった選手を安い年棒で契約することができるようになりました。そしてアスレチックスは2000年代前半に何度も地区優勝を経験することになります。例えば「打率」が典型的かもしれませんね。あるバッターが年間に打席に立った数に対してどれだけヒットを打ったかという指標ですが、この世界で「3割」打てれば一流と言われています。ですが、6割とか7割になるということはまずありません。以上の3つの指標の数値が高ければ高いほど優秀な選手と見られていたのです。しかし、その「やり方」を使えば「勝てる」とわかっていても実際に導入するのは大変です。なぜなら多くの場合、旧態依然とした価値観やルールを変えなければならないからです。大数の法則とは、一般的な事例としてコイン投げを数多く繰り返すことによって表の出る回数が1/2に近くなど、数多くの試行を重ねることにより事象の出現回数が理論上の値に近づく法則のことを言います。セイバーメトリクスを導入する前は、メジャーのヤンキースというチームがスター選手を多く抱え、その全選手の総年棒はメジャーの全てのチームの中で一位となっていました。上記のような中で「出塁率」を高める、もしくは高い選手を起用することは「得点」を高めることにつながるため、この指標を重視したと考えられます。一方アスレチックスというチームはメジャーの全チームの中で下位の方に位置しており、何年もかけて育てた優秀な選手に高い年棒を払うことができませんでした。そのためヤンキースのような高い年棒を払ってくれるチームに優秀な選手がとられてしまうという苦渋を味わっていました。「打率はそこそこでも選球眼がよくてたくさん四球を選ぶ選手の出塁率より、打率は高くても四球など選ばない選手の出塁率のほうが低くなることがある。出塁率に注目すれば、選手の別の面が見えてくるわけだ」そういった選択肢もあると思います。ただ、「それだけではない」はずです。何事も「脇道」はあるものだと思います。このセイバーメトリクスという指標を最初に実践して結果を出したのが、冒頭部分で引用したアメリカのプロ野球のチームの一つである「アスレッチクス」というチームです。今まででのような、例えば良い大学に入って、良い会社に入れれば、そこそこの人生が送れる、といった従来の考え方は本当に正しいのかな?ということです。つまりセイバーメトリクスを念頭に考えるとどうなるかというと、日本のプロ野球の試合は年間に約140試合、アメリカのメジャーの年間試合数になると約160試合程にもなります。トーナメント形式のように少ない試合数だったら、結果もばらけてくるでしょう。しかし一方で、選んだ選手の将来については、絶対の自信を持っていた。」「しかし、出塁する方法には四球や死球もあるのに対し、打率は安打を打てる確率にすぎないわけだから、打率の高さが必ずしも出塁率の高さとは言えない。打率は低いが出塁率は高い選手もいるわけだ。」