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誤用(ごよう、英語:Misuse)とは、通常言葉について言われ、ある言葉の伝統的・慣用的な意味や用法とは異なる、間違った意味や用法でその言葉が使用されることを言う 。. 「恣意的」の誤用について 「恣意的」が「意図的」と同じ意味で使われている場合も結構よく見かけます。 「あのタレントはブログで意図的に炎上するような記事を書いてる」と言う文章を「恣意的に炎上するような記事」とは言えません。 実は「恣意的」は、ある学術用語の訳が由来となって「偶然的(偶然性)」という意味で使われる事もあるのですが、それを根拠に「『恣意的』を意図的に近い意味で使うのは誤用」という俗説を広める方々が 俄 ( にわか ) に増えたのだとか。 誤用しやすい「恣意的」の読み方・意味について知っているでしょうか。本来の意味は、一般的に認知されているものとはまったく異なります。この記事では、恣意的の本来の意味や使い方、語源、類語・対義語・英語についてまとめています。 恣意的解釈は誤用? 「恣意的」を「意図的」と同じ意味だと思っている方は少なくないでしょう。 「恣意的」とは「気ままで自分勝手なさま」であり、何らかの目的のある「意図的」とは異なります。 さて、冒頭に挙げた「恣意的」の意味からすれば、上記の例文は「マスコミが気ままで自分勝手な報道により、事実を捻じ曲げて伝えてしまった」というような意味になるかと思います。もっと噛み砕いて言えば「マスコミの好き勝手な報道~」となるでしょうか?とは言え、「恣意的」と「意図的」には共通するニュアンスが存在するのも確かです。しかしこの「恣意的」という言葉は、あまり日常会話で使われない為か、時折微妙に間違った意味合いで受け取られる事があるようです。例えば、上記の例文の場合、マスコミ(記者)が自分自身の意志で事実を捻じ曲げようとしていた場合には、「恣意的」も「意図的」も両方使えるかと思います。「勝手気まま」なのか「目的があって」なのかの違いはありますが、どちらも「自分がそうしたいからそうする」という意味合いがあります。私の解釈は上述の通りですが、異論もあるのだという事をご認識の上、「恣意的」という言葉とお付き合い願えればと思います。しかし、この飯間氏のツイートに対する諸氏の反応を眺めていると、「いや、やっぱり恣意的と意図的は全然別物だ」とか「恣意的と意図的は完全イコールでもいい」というようなご意見も散見され(しかもそこそこ根拠がある)……日本語という名の大海原は、本当に広大なのだな、と思い知ってしまいます。上記の通り、「恣意的」には「意図的」に近いニュアンスも存在しますので、何故そのような俗説が広まってしまったのか……謎です。ですので、何か明確な目的の為の言動ならば「意図的」、自分自身の自由意志や思いつきに基づいた言動ならば「恣意的」、のように使い分けるとニュアンスが伝わりやすいかと思われます。余談ですが、2016年の11月頃に、web上でこの「恣意的」という言葉が話題になった事がありました。機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。これは、『気ままで自分勝手なさま。論理的な必然性がなく、思うままにふるまうさま(デジタル大辞泉)』や『その時々の思いつきで物事を判断するさま(大辞林)』を表す言葉であり、主に『恣意的な判断』のように、何かのルールや論理に基づいているのではなく、自分自身の思うままに振る舞う様子を指す場合に使われます。「恣意的≠意図的」ではなく「恣意的≒意図的」、という事ですね。その際、Twitter上で国語辞典編纂者の飯間浩明氏が非常に分かりやすいご指摘・解説をされていましたので、参考までにURLを掲載しておきます。「恣意的≠意図的」ではなく「恣意的≒意図的」である理由も、分かりやすく解説されています。ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。ですが、時折この例文のような「恣意的」を「意図的」と同義と解釈してしまう方がいらっしゃるようです。https://twitter.com/IIMA_Hiroaki/status/799592063813591040ですが、例えば記者が誰かからの圧力を受けて嫌々ながら事実を捻じ曲げて報道しなければならなかった場合には、「意図的」とは言えますが、「恣意的」という言葉は似つかわしくないように思えます。「意図的」とは、『ある目的を持って、わざとそうするさま』の事。これに従って上記例文を解釈すると、「マスコミがある目的を持って事実を捻じ曲げて報道した」となってしまい、少々ニュアンスが変わってきてしまいますね。 一度は耳にしたことがある「すべからく」という言葉。なんとなく理解していても、正確な意味を説明できるでしょうか?実は、「すべからく」は誤用されやすい言葉でもあるのです。その正しい使い方と意味、用法について解説します。 「すべからく」とはどんな言葉? あなたは、誤用されがちな言葉として知られる「すべからく」という言葉の意味や使い方を知っていますか?この記事では、具体的な例文も交えながらこの言葉の意味とは...恣意的の正しい読み方とは「しいてき」です。「恣」という言葉はあまり見慣れないかもしれませんが、「し」と読みます。情報にたいして使われる言葉で、一般的に知られているのは、発信者の歪められた見方が反映されている情報という意味です。良くない意味合いでよく用いられます。恣意的の「恣」の読み方とは「ほしいまま」とも読めます。訓読みの「恣」は一字でほしいままという読み方ができてしまいます。読み方自体知られていないので、訓読みされることはほとんどないですが、字の短さに対して読みが長いのがおどろきの漢字ですよね。例文を挙げてみましょう。例えば「彼は仕事ができるが、物事を恣意的に解釈するクセがある」「規則を恣意的に解釈した結果、周りからのヒンシュクを買った」「論理性を欠いた恣意的な解釈だと指摘された」などがあります。恣意的の語源3つ目は、偶然の意味は外国語訳の際に恣意をあてたことがきっかけです。恣意的は本来、思うまま・気まま、偶然の関係という意味がありますが、実は外国語の訳に当てられたときに作られた意味だと言われています。そのため、外国語訳が語源と考えることができます。恣意的の語源2つ目は、古代中国から来ており作為・故意という意味があることです。恣意的の恣意は古代の中国で使われていた言葉です。古代中国では作為・故意という意味合いで用いられていたそうです。そのため、意図的の使い方は誤用ではなく、古代中国が語源と考えることができます。恣意的の英語での言い換え2つ目は、self willedです。わがまま・気まま・身勝手という意味があります。selfは自分・自己・私欲、willedは意思のあるという意味で、willの過去分詞です。品詞は形容詞のみとなっています。恣意的の英語での言い換え3つ目は、willfulです。故意の・わがままなという意味があります。本来の意味ではなく、一般的な恣意的の使い方での英語表現です。品詞は形容詞で、わがままな~・気ままな~、故意の~といった使い方をします。例文を挙げてみましょう。例えば「彼女は熱心に仕事に取り組んでおり、真面目な様子が見て取れた」「真面目な人を新入社員として採用したい」「真面目に仕事に励んでいたおかげで、上司から評価された」などがあります。思うまま・わがままを表す恣意的とは、逆の意味を持つため、対義語だといえます。例文を挙げてみましょう。例えば「彼の機械的な動作は仕事の精密な出来栄えに直結している」「彼の機械的な無愛想な振る舞いが何とかならないかと思った」「彼女の緊張は、機械的でぎこちない動きから見て取れた」などがあります。規則的な様子である機械的と恣意的の気ままな様子は逆の意味を持ち、対義語だといえます。恣意的の英語での言い換え1つ目は、arbitraryです。恣意的・勝手・独断という意味があります。品詞は形容詞のみです。任意・好きに・気ままなという意味合いで使われることが多いです。chokotty[ちょこってぃ] | 知る・比べる・やってみるで、ちょっと幸せに。例文を挙げてみましょう。例えば「彼はその時々で言ってることが変わる気分屋だ」「気分屋なため、あまりあれこれ考えない」「一日、気分屋な性格の彼女に振り回された」「気分屋なため、理屈っぽい人とは合わない」などがあります。恣意的も気ままという意味を持つため、気分屋も類語だといえます。恣意的の類語1つ目は、気分屋です。何事も気分で判断する性格の人を指しています。例えば、乗り気だったのに次の瞬間、興味をなくして冷めているというような、自分の感情に沿った振る舞いをするような人を気分屋といいます。恣意的の語源1つ目は「恣」のほしいままと「意」の心という漢字の意味からです。恣と意の漢字の意味の組み合わせが語源となっています。つまり「ほしいままの心」が恣意的の語源という説があります。実際に漢字の意味がそうなので、間違いではないでしょう。上記がwillfulの英語例文です。一つ目は、わがままな子供という意味です。2つ目は、wasteは浪費を表し、気ままな浪費という意味になります。3つ目は、falseは偽り・間違いを表し、故意の誤りという意味になります。上記がarbitraryの英語例文です。1つ目はそのまま読むと気ままな規則ですが、専横政治を表します。2つ目は、任意の位置を取るという意味です。好きな位置とも言えます。3つ目は恣意的な逮捕です。arrestは逮捕を表す英語です。恣意的の漢字の意味2つ目は、物事の関係が偶然的であることです。あまり知られていない意味ではないでしょうか。恣意的とは偶然起こったことを表す際にも使うことができる言葉です。例えば「ダイスの出目は偶然だ」は「ダイスの出目は恣意的だ」に言い換えることができるということですね。誤用しやすい「恣意的」の読み方・意味について知っているでしょうか。本来の意味は、一般的に認知されているものとはまったく異なります。この記事では、恣意的の本来の意味や使い方、語源、類語・対義語・英語についてまとめています。例文を挙げてみましょう。例えば「わがままな彼女に付き合ったおかげで、へとへとに疲れた」「猫の気ままに過ごす様子はわがままだが可愛い」「子供のわがままに応じないことを決意した」などがあります。恣意的も思うまま・ほしいままという意味があるため、わがままと類語だといえます。恣意的の類語2つ目は、わがままです。自分の気持ちや都合が第一な人のことを指します。例えば、小さい子供が駄々をこねることや、猫の人の都合を無視して気のままに振舞う様子は、わがままだと言うことができます。恣意的の反対語・対義語3つ目は、一貫性です。最初から最後までブレがなく、考え方や方針が持続していることを指します。例えば、初めに立てた計画に沿って最後までやりきることや、主義や主張を何があっても変えないことを一貫性といいます。ほかにも琴線に触れる、すべからくの意味や誤用、使い方、類語についてまとめた記事があります。よろしければ、そちらも併せてご覧ください。恣意的の正しい使い方と例文2つ目は、恣意的に解釈です。自分の思うままに文章や状況を解釈することを指します。例えば、周りの状況や人の気持ち、通常導き出せる論理性を考慮せず、自分の独断で物事を決めつけて解釈することなどが挙げられます。恣意的の間違えやすい誤用例は、意図的と同じ意味で使用することです。一般的には意図的に狙って行うという意味で使われがちですが、実は誤用です。本来は前述のとおり、気まま・思うままに振る舞う、偶然の関係性であるという意味で使うのが正しいです。例文を挙げてみましょう。例えば「彼の態度は一貫性があり、周りの人からの信頼は厚い」「一貫性を持った態度を続けた結果、相手が折れた」「彼は言うことがよく変わり一貫性がないと思う」などがあります。その時の気分を指す恣意的と、持続することを表す一貫性とは逆の意味なため、対義語の関係であるといえます。本来の意味と違う使い方が浸透していることで、誤用されがちですが、語源を考慮すると完全に間違いというわけではなさそうなのがポイントです。色んな説があるため、どれが正解かはわかりません。もし恣意的を使う場合は、本来の意味で使うと間違って伝わる可能性があるので、一般的な使い方をする方が無難かもしれません。恣意的の漢字の意味1つ目は、その時々の気ままな判断をすることです。恣意的の「恣」の字自体に、勝手気まま、思うままという意味があります。そのため、本来の意味はその時の気分で判断するとなります。一般的には、発信者が狙って情報を歪ませているという意味合いで使われています。恣意的の正しい使い方と例文1つ目は、恣意的運用です。本来の意味から気ままな判断で何かを運用することを指します。例えば、定められたルールを気分次第で運用してしまうことなどが挙げられます。法律などの話題で用いられることが多いです。恣意的の間違えやすい誤用例の「意図的」は完全に誤用ではないとされていることです。本来の意味で見れば、意図的の用法で使うのは誤用です。しかし、もともとの語源では作為的という意味で使われていたり、意図的は誤用というのは俗説という声もあります。そのため意図的の用法は完全な誤用とはいえないでしょう。恣意的の反対語・対義語2つ目は、機械的です。様子が機械のように精密である、無愛想な様子を指します。例えば、動きや仕事の精度の高い様子をまるで機械のように感じたり、武骨な機械のイメージから、無愛想な様子を機械的だと感じたりすることをいいます。みなさんは「琴線に触れる」や「心の琴線」という言葉を知っていますか?この琴線とはなんなのでしょうか。琴線の使い方や、例文、類語などを紹介したり、琴線と勘違...例文を挙げてみましょう。例えば「役職の高い人々に会社の規則を恣意的運用されている」「彼はリーダーだが、ルールの恣意的運用が目立つ」「恣意的運用をやめさせるために、その人物を注意した」などがあります。恣意的の反対語・対義語1つ目は、真面目です。規則を守り誠実であること、真剣なことを指します。例えば、仕事に熱心に取り組んでいてミスが少なく仕事が丁寧な人や、集中して物事にとり区でいる様子を真面目といいます。上記がself willedの英語例文です。1つ目は我の強い人という意味です。personは個人を表します。2つ目は、彼は勝手な真似をする・わがままだ、という意味になります。以上が恣意的の意味と読み方、英語・類語・対義語などについてでした。読み方は「しいてき」で、「恣」はほしいままとも読める漢字であることがわかりましたね。また、本来の意味は、偶然の関係性や気ままなことを指していますが、違う形で一般的には認識されています。